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むしろ女性以外が読んだ方が良い、女性哲学書-『愛の倫理』

書評
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女性の幸福と自由を説いた筆者・瀬戸内寂聴の原点。

これからを生きる女性へのヒントが詰まった本書ですが、女性はもちろん男性の皆さんにも読んでいただきたい名著です。

本の概要紹介興味深い部分の考察の2項目に分けて進めます。

ではいきましょう!

本の概要

タイトル:『愛の倫理-「自分を生ききる」ということ』新装版

著者:瀬戸内寂聴

出版社:青春出版社

出版年月:2020年12月(初刊行は1968年)

ページ数:257

読了目安:6-7時間

50年前から変わらない女性の真理を示したと評判の名著です。

2020年に新装版として生まれ変わった後も非常に人気であることも、長年変わらない女性心理を見事に写した本だという証拠でしょう。

50年前の内容そのままのため、現代に生きる私たちが読むと差別的だと捉えられる部分も多いですが、それも今となっては少ないスパイスの一つとして楽しむことができます。

女性の内なる本能、男性目線からみた女像、女性が美しくなる秘訣、などとことんまでに女性目線で書かれた本ですが、だからこそ、男性が読んだ時の衝撃が大きいのです。

およそ、男性が読んでいい類の本ではありません。そのくらいの衝撃です。

女であることとは何か」「本当の女の生き方とは何か」という問いをあくなきまでに追求する、性別問わず世界中の人間に読んで欲しいベストセラーです。

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興味深い部分の考察・書評

以下の内容は全て本書を参考にしています。少し過激で偏った思想も含まれるので、気分の悪くなった方はページを閉じることを推奨します。

人妻が誘惑者に恋をする時

男性は「妻としての女性」を”家庭的な女性が良い”と求めますから、結婚した女性は徐々に家庭的な、言ってしまえば魅力のない女に生まれ変わっていく、と著者の瀬戸内氏は語ります。

しかし、女というものは、いつだって恋を囁かれることを心の奥深くで望んでいます。

いくら歳を取ったって、結婚して家庭的な女に成り下がったって、男から言い寄られるのは決して不快ではないのです。

しかも、女性は「誰も気づかない自分の良さ」というものに本能的に憧れていて、それを指摘してくれる他人が現れると、まるで神の啓示にあったかのように新鮮で感動するのだとか。

そこで、女たらし、つまり誘惑者外見に現れた女の感じと正反対の盲点や特徴をあげることによって、女の心を捉えてしまいます。

おとなしい妻が、「あなたは本当に情熱的な人なのだ、それをあなたの外見の優雅さが隠しているだけだ」と誘惑者に囁かれると、その妻はベッドの中で情熱的になっている自分に一瞬でも憧れることができるのです。

夫とは違う男と恋に落ちて、でも家庭を守るために嘘をついて、そういうスリルと苦心の先の秘密の時間がどれほど濃密な色と匂いを持つかは説明するのは野暮だ、と瀬戸内氏は語ります。

確かに、結婚すると「そこにいるのがあたりまえ」になり、日常的、つまり家庭的とも言える毎日を過ごすことになります。

もちろんお互いに魅力を確かめ合う機会も減り、徐々に女性の「本当の私の魅力を認めて欲しい」という欲求も高まることは不思議ではありません。

著者も若かりしころは性に奔放で、そのような状態に達したら「不倫」という選択肢を取ることはなんら不思議ではなかったかもしれません。

しかし、大多数の女性はこのような状態にあっても「不倫はしたくない」という感情が一般的なのではないでしょうか。(想像ですので間違っていたら本当にごめんなさい)

では、結婚生活がマンネリ化されてこのような状況になってしまったらどうすれば良いのか

筆者がいう「不倫」という選択肢の他にも、

女性が「認めて欲しい」という欲求をしっかりと伝える

男性は女性の魅力に気づく努力をする

男性は女性を褒めるように努力する

男性は女性の「本当の魅力」を探そうとする

このような選択肢があるのではないでしょうか。

結婚したことのないペーペーの意見ですが、

この部分の僕の考察をまとめると

女性が不倫もできないような刺激的な生活を最低限維持することが男性にとっての礼儀なのではないか、と思うわけです。

僕は男性で、女性が好きですので、どうしてもこのように夫の目線で考えてしまいます。

ぜひともこの本について女性の方とディスカッションをしてみたいです。

さいごに

いかがだったでしょうか。

少々差別的・過激な表現で気分を害した方がいれば申し訳ありません。

あくまで本書の意向をリスペクトして本記事も執筆したので、何卒お許しいただきたいです。

本書はあくまで女性の目線で書かれた本ですが、上記のように男性目線から読むと非常に示唆に富んでおり、これまでの反省や将来の女性との生活の考察を大量に進められる非常に優れた本だと思います。

ぜひ、世界中の性別を問わない全員に読んでもらいたい名著です。

ではまた!!!

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